日本中がみえない不安に覆われる
こんな時が来るなんて。
日本中のすべてのひとに
そんな気持ちを抱かせました。
ました・って言ってみました。
そうすることによって、
この時経験していることを、
少しは達観できるかもしれないから。
ウイルスの今、
ウイルスが生きてきた時代、
私たちのDNAのこと、
そして、
新型コロナウイルスへの対応策、
わたしたちの免疫と代謝・解毒のチカラ、
かつての時代のウイルスとハーブの関係、
今のところは決定的な解決策はないけれど、わたしたち人間とウイルスが刻んできた歴史から、わかることがあります。
40億年生きてきた微生物のウイルスと20万年生きてきたホモサピエンス・サピエンスのわたしたちは、これまで共進化しながら生きてきました。
ものすごくざっくりまとめると、わたしたちの細胞というかあらゆる生命体の細胞を、その好みに合わせて宿主(しゅくしゅ)にして生きるウイルス属は、その性質をギアチェンジしたり、パワーアップすることができます。それも世代をまたがずに同世代的に。要は限りなくスピーディーにやる時はやる・進化できるということです。
それゆえに、私たちが様々な合成薬をつくり出し、ウイルスに対し強烈に抗うと、彼らウイルスは、一層バージョンアップして、食い下がります。
かつてわたしたちは歴史の中で、様々な感染症にかかってきました。ペストや赤痢や梅毒やコレラ、マラリアやデング熱、エイズやハシカ、時には国や街を丸ごと絶滅させた感染症もありました。
けれど賢いわたしたち人類は、なんとかウイルスにも細菌にも勝とうと頑張ってきました。
19世紀に入るとアスピリンやサルファ剤、ペニシリンの発見と合成によって、人類は一時的に完封勝ちのごとく勝利します。1900年頃のイギリスでは、50歳にも満たなかった寿命が、おかげで百年もしないうちに、軽く70代を超えることができました。こうしてそれまでに経験したことがないほど、世界中で多くの人が、健康に長く人生を送ることができるようになりました。
けれどそれはほんの百年ほどのことでした。
21世期を待たず、ウイルスは強烈な合成薬に勝つ鎧と武器、すなわち多剤耐性というチカラを得てしまいます。
こうして見てみると、新型ウイルスによる混乱は、人類の歴史からみると、目新しいことでは無いように思えます。が、しかしそうでしょうか。かつて20世紀より前の時代に人類が経験してきたと同じでしょうか。新しい画期的な薬に対するウイルスの耐性は思うより素早いことがわかってきたわけですから。ここは科学者にお任せする部分も大いにあると思うのですが、それだけ・ではいけない気がします。
今はこの危機を脱することが先決です。と同時に、こうして生活者として待機し対策を行う間に、地球で生きる人間として、いよいよ真面目に、これからどうすると健康に幸せに地球で生きていけるか・を考えたいと1人類として思いました。
木之下惠美