くわせもの・
最近聞いたことがありますか。
わたしは久しぶりに聞いたなあと思いました。
そして、
なるほど!
それは「くわせものだあ!」と
感じたので、ちょっと調べてみました。
くわせもの。
日本の国語辞典の曙『言海』では、
くわす という言葉で記載されています。
くわす
變(か)はらしむ
異(こと)なる體(てい)となす
肖(あやか)らせて良きに移らす
「人をー。」
現代語にするとこんな感じでしょうか…。
変わらせる
異なる体と成す
あやからせて良くする
ちなみに、広辞苑第七版には、くわせもの がありました。
くわせもの
外観はよく見えて、その実はよくない物、
または人。いかさまもの。
「とんだーだ」
広辞苑にある「くわせもの」のイメージで、
わたしもその言葉に納得をしたのですが、
『言海』にある「くわす」の中の言葉を見ていくと、加えて様々な解釈ができると感じました。例えば、「変」の旧字である「變」という字自体に、「変」の持つ本来の強さを感じます。でインターネットに、名前の漢字辞典があったので、それを引いてみると‥
變(へん/か・わる)
不安定で姿や性質が今までと違った状態になる。
また、その状態にする。ふしぎな異常な出来事。
政治上の事件や内乱・戦争。平常とは異なったさま。
異常なときの特例。
音階を半音だけ低くすること。
なるほど・何となくイメージわかります。
かつて古い時代の
「〇〇の乱」と「〇〇の変」の違いもそうですよね。
〇〇の乱 : その時の世情に大きな乱れがでた「乱」
〇〇の変 : その時の動きが、後の世に大きな変化を与えた「変」
社会とかかわり、ひととかかわると、様々なことがあります。
ひとのみかけ・
ひとのかたち・
ひとの顔・
ひとのうごき・
捉え方はそれぞれだけれど、
「くわせもの」は、見るからにおかしいかたちをしてはいないんですよね。見るからにおかしかったら、だれも「くわされ」ないから。
「くわせもの」というのは神出鬼没で、
ある時、
ふと時や場所・人の隙間に入ってきて、
「くわせ」にくるのでしょう。
最近「くわせられた~」と、
思うことがあったなら、
それは何かの変わり目で、
何か変革をもたらしてくれ、
その「くわせられた」なにかにあやかり、
これから良くなるということです。
「くわせもの」万歳です!
ただし、「くわせもの」自身は、
きっとさみしいものです。
人生には、収支があると思います。
払えば、支えられる。
払わすばかりだと、支えが得られません。
令和の時代に入り、
時代が新しくなり、
様々な価値観が持ち上がり消え、
また持ち上がります。
そこに必要なものは、
今、生きていること・感じることができることへの感謝なんじゃないかなあ・と、思います。
色々あるかもしれないけど、
元気出していこー!
時々は休みつつね。
木之下惠美