木之下惠美ノート

(社)アロマハンドトリートメント協会理事長 らぼぞうスクール校長 ドイツメデイカルハーブと占星術

令和初めての立春・ですね

年明けからこのかた、

世界中でいろいろなことがあり、

遠い世界のことではなくて、

それは今ここで進行形で進んでいます。

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[大名古屋ビルヂング眼下のビル工事]

 

パンデミックを引き起こしつつ

進行する新型ウイルス性肺炎

世界中の温暖化と

オーストラリアの森林大火災

はてしない不安と無力さを感じます。

 

けれど、毎日は変わらず進んでいて、

春もそこまで、もうそこまで来ています。

梅は咲き、桜のつぼみはくっきりし始め、

そういう地球の営みに安堵します。

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薬草とケアについて、

こころと身体について、

静と動の両方向から見つめるために、

遠い・と、近い・の両方を

行ったり来たりして探ります。

 

あらゆる循環の遠い・と、近い。

たとえば、

ひとりの時間と空間と、

社会の時間と空間。

自己の近い・と、遠い・の時空。

 

そんな毎日の中で、

わたしたちは生きています。

 

令和最初の立春

ここからの新しい時代を

しっかりと歩んでいこうと思います。

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悪しきものを退け

善きものを頂いて

さて春を迎えましょう。

 

 

プリニウスとエルダーと命について

…冬の鷲座が昇る頃に受胎する木のなかでは、 

とりわけアーモンドが真っ先に一月に開花して、三月には実が熟す。

それにつづいてすぐにアンズが開花し、

トゥベル(アザロール)と早生種がそれにつづく。

前者が外国から来たもので、

後者は促成栽培されたものである。

一方、自然のとおりの順序でいって最初に開花するのは、

野生種のなかでは、

木髄が非常にたくさん詰まっているニワトコと…。  

 

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これは、

古代ローマプリニウス(Gaius Plinius Secundus)の著書Naturalis Historia『博物誌』中で、

エルダーなどの薬樹についての記述の一部です。

 

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鷲座が昇る頃に受胎する木 

なんて素敵な始まり!

またこうもあります。

 

…どんな木にも豊富な脂肪層や肉があるわけではない。

非常に敏捷(びんしょう)な動物にはこういうものがないのと同じことである。

ツゲやミズキ、オリーブには脂肪層も肉もなく、

髄もないうえに血液さえも非常に少ししかない。

同時にナナカマドには骨がなく、

ニワトコには肉がない。

ただし、どちらの木にも髄は非常にたくさんある。

またアシも、その大部分には肉がない。…

 

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樹の血液、樹の脂肪層、樹の骨、樹の筋肉、

4Kや8Kのごとき自然の描写!

大博物誌家プリニウスの記述ですよ!

 

つくづく、

現代を生きる私たちの想像力容量の

小さいこと!と思ってしまいます。

 

今から2千年前のこの時代の人は、

どういう目と創造力を

もっていたのでしょう。

ましてやそれよりも前の人々は

どうだったのか…

 

古い時代の自然と人との関係を学び、

検証することは、

私の仕事においてとても大切です。

そういう事ごとに目を向けていると、

人間社会には、

相いれないもののなんと多いことか、

と気持ちが閉塞します。

様々な国のダークサイド、

様々な人の主張、

ゲノム編集食品の賛否、

温暖化についても、

なんで右か左、上か下、

スクラップ・アンド・ビルドしか

ないんだろうか?

 

どうして、こうなっていくのだろう…。

その真実は、本物の真実だろうか…。

 

命について現代の目線で考えると、

ゲノム遺伝子用語にとって変わります。

ゲノムの本体はDNAです。

ヒトのゲノムは、

その遺伝情報の全量を意味しています。

 

成人の細胞は、

約60兆個と言われていますが、

ゲノムの遺伝子は

アメリカのジョンズ・ホプキンス大学

ティーブン・サルツバーグ教授らにより、

2018年時点で2万1306個であると

発表されました。

 

それより以前は、

もっとずっと多い10万個くらい

なんじゃないかと言われていたのですが、

想像よりずっと少ないことが

わかってきたのです。

ショウジョウバエのゲノム遺伝子は

1万3000個なので、

私たち人間の遺伝子は、

ハエの2倍以下だということに、

世界中が驚きました。

 

科学者や知識者が思うより

少なかったゲノム遺伝子。

 

ヒトが食する他の命の

ゲノム情報を編集する食品の

賛否は横において、

ゲノムという生命の暗号の解析は、

より一層進んでいくことと思います。

 

もちろんヒトゲノム自体も

命のかたちをオーダーメイドしたり、

命の時限装置を操作したりが、

社会的な地位を築く時代は

もうそこまでやってきています。

 

大博物誌家、プリニウスに戻りますが、

 

鷲座が昇る頃に受胎する木、

樹の血液、樹の脂肪層、樹の骨、樹の筋肉、

4Kや8Kのごとき自然の描写!

 

少なくとも、

最先端ゲノムとは違う次元で起こっている

このプリニウスの語る命の、

儚くも力強い何かをリアルに感じる力は、

今の私たちに、

少しずつ薄れている気がします。

 

 

明日もまた、

命があるとは限らない。。。

 

そんな当たり前なことを、

飼い猫(我が家では家族の柱?のような子)のあめよさんに教えてもらった秋でした。

17年ありがとう。あめよさん。

 

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木之下惠美

 

 

ダイズの効能を考えてみました

2019年10月1日、

ゲノム編集食品が、

ボーダレスで、

日本国内に流通することになりました。

 

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ゲノム編集の

とうもろこしやダイズなどの

輸入の解禁とともに、

国内では、

トマトやじゃがいも、

ピーマンやダイコン、

小麦などなど、

様々な研究と開発が進んでいます。

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ゲノム編集食品と言えば、

筋肉が異常に発達した鯛や牛で

ご存知の方も多いのでは。

また中国で生まれた

ゲノム編集ベビーも

昨年末に話題になっていました。

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ゲノム編集食品の国内流通について、

国内の省庁での審議が、

表だってされ始め、

私たちがいよいよ現実化するなと感じたのは、

昨年から。

農林水産省のホームページで確認することができます。

 

ゲノム編集が関わる分野は多く、

世界中のお金が集中し、

多くの環境問題や、

食糧問題と関係づけられながら

どんどん進んでいます。

 

ゲノム編集食品が、

よいことなのか・悪いことなのか・

うれしいことか・悲しいことか・は、

多くの情報のソースが、

どこなのかをしっかり見ながら、

考えていくと良いかもしれませんね。

 

ここでは、そこあたりはさて置き、

ダイズ・の効能についてのお話しをしてまいります。

 

日本人が「まめ」と呼んできたのは

「大豆・ダイズ」です。

「まめ」は「魔滅」と書かれてきました。

 

栄養豊富で魔を滅する「まめ(魔滅)=ダイズ」とは何でしょう。

 

ダイズはマメ科一年草で、

縄文時代にはすでに日本でも食されており、

原産は中国ですが、

日本も原産地であった可能性があるようです。

 

「ダイズ」は

若いうちは枝豆として食べ、

熟した種子を大豆として食べます。

 

中医学では、

煮たクロダイズを発酵させて、

乾かすことにより漢方として活かします。

これを「香鼓(こうし)」と呼び、

消炎・鎮静・健胃剤として利用します。

 

本草綱目』では、

ダイズを

甘温 無毒に分類し

以下のように伝えています。

 

胃腸を癒し落ち着かせ、

便通を良くして

むくみや腫れをとる

 

ゲノム編集されたダイズは、

さてどうなっていくのでしょうね。

 

 

 

木之下惠美

 

 

 

 

 

ひぐらしを探して。。

2019年令和元年、今、

平成の時代を越えて昭和を振り返ると、

忘れてしまったことや薄れていく記憶に、

ほんの少し焦りのようなものを感じます。

それでなのかどうなのか、

時代を後ろへ数えてみたりしています。

 

令和・平成・昭和・大正・明治・江戸…。

2019年より100年前はどんな時代だったのだろうか、

こんなに暑かったのだろうかとか、

ひとはどんなことを思って生きていたのだろうかとか。

 

そうやっていろいろ調べていると、

ひとの思いや願いに大きな違いは無く、

けれど生きる環境や、

見ている先や想像できる過去によって、

行く先とか生き方が違ってくるように感じます。

 

平成は30年、

昭和は63年と1か月、

大正は15年、

明治は44年と半年強、

江戸時代は265年。

 

昭和の時代に入ったばかりなら、

大正と明治を振り返ることは容易でしょうし、

大正の時代に入ったところなら、

江戸時代後期を振り返ることもできるでしょう。

令和元年の今、昭和時代を振り返ることはできますが、

少しずつ時代の産物も薄れていっています。

 

名古屋でいうならば、

昭和40年竣工の大名古屋ビルヂング

 

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大名古屋ビルヂング開業の少し前の姿

 

昭和41年竣工の中日ビル

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中日ビルが元気だった頃

 

共に一昨年、昨年にその姿を変えています。

東京は、名古屋のそれより20年程は早く同様の変貌をし始めていますよね。

 

そんな名古屋の気温について調べてみました。

今は気象庁の過去データが豊富ですからすぐに確認できます。

なので100年前の8月の名古屋を・・・。

ちなみに100年前は大正8年です。

 

今から100年前の大正8年の8月、

気象庁のデータによると名古屋の最高気温は、

8月29日の34.4度が最も高く、

最高気温の平均は31.2度でした。

8月の最低気温の平均は22.1度です。

 

これを書いている令和元年8月お盆、

13日の名古屋の最高気温は37度。

今年の8月はまだ終わっていないので、

昨年2018年を見てみると、

最も高かったのが3日の40.3度、

8月最高気温の平均は35.3度、

最低気温の平均は25.9度でした。

 

100年前と昨年の名古屋の8月の最高・最低気温とも、

その平均が約4度上昇しています。

暑いはずです。

 

ホモサピエンス・新人類が誕生してから20万年。

そのうちのたった100年でこれほどまでに気温が上がれば、

そりゃ熱中症もあなどれませんね。

人間ばかりじゃなく、

動物も植物も危険です。

というか、

その生活分布図は果てしなく変わりますよね。

蝉もそう。

お盆の頃になくハズの

蜩(ひぐらし)の声なんて、

ちょっとくらい高台にいったとて、

名古屋じゃあ聞けません。

 

100年前の大正8年、

さてどんな年だったのか

日本の世情を見てみると…

 

1月にパリ講和会議が開催され、

4月に中国の大連に関東軍が設置され、

12月には第1回官報が発行された帝国議会第42議会が開催されています。

 

つい最近のような遠い世界のような大正時代。

 

第一次世界大戦第二次世界大戦の間にある大きなうねりの節目のような時代。

 

100年年前の名古屋のひぐらし

元気に鳴いていたのでしょうか。

100年前の人たちは

どこを目指していたのでしょう。

 

100年後の人たちは

今の私たちをどう見るのでしょう。

 

幸せになりたいとか

穏やかに過ごしたいとか

そういう気持ちは

どの時代のひとも一緒には違いないけれど、

その時代に想像が及ぶ過去と、

その時代に目指す未来は、

きっと少し違うんだと思います。

 

名古屋の8月、

今年も炎暑です。

ひぐらし

どこへ行ったのでしょうね。

 

くわせもの・に当たる

くわせもの・

最近聞いたことがありますか。

わたしは久しぶりに聞いたなあと思いました。

そして、

なるほど!

それは「くわせものだあ!」と

感じたので、ちょっと調べてみました。

くわせもの。

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日本の国語辞典の曙『言海』では、

くわす という言葉で記載されています。

 

くわす 

   變(か)はらしむ

   異(こと)なる體(てい)となす

   肖(あやか)らせて良きに移らす 

  「人をー。」

 

現代語にするとこんな感じでしょうか…。

  変わらせる 

  異なる体と成す 

  あやからせて良くする 

 

ちなみに、広辞苑第七版には、くわせもの がありました。

 

くわせもの

  外観はよく見えて、その実はよくない物、    

       または人。いかさまもの。

  「とんだーだ」 

 

広辞苑にある「くわせもの」のイメージで、

わたしもその言葉に納得をしたのですが、

言海』にある「くわす」の中の言葉を見ていくと、加えて様々な解釈ができると感じました。例えば、「変」の旧字である「變」という字自体に、「変」の持つ本来の強さを感じます。でインターネットに、名前の漢字辞典があったので、それを引いてみると‥

  變(へん/か・わる)

  不安定で姿や性質が今までと違った状態になる。

      また、その状態にする。ふしぎな異常な出来事。

      政治上の事件や内乱・戦争。平常とは異なったさま。

      異常なときの特例。 

     音階を半音だけ低くすること。

     

 なるほど・何となくイメージわかります。

 

かつて古い時代の

   「〇〇の乱」と「〇〇の変」の違いもそうですよね。

〇〇の乱 : その時の世情に大きな乱れがでた「乱」 

〇〇の変 : その時の動きが、後の世に大きな変化を与えた「変」

 

社会とかかわり、ひととかかわると、様々なことがあります。

ひとのみかけ・

ひとのかたち・

ひとの顔・

ひとのうごき・

捉え方はそれぞれだけれど、

「くわせもの」は、見るからにおかしいかたちをしてはいないんですよね。見るからにおかしかったら、だれも「くわされ」ないから。

 

「くわせもの」というのは神出鬼没で、

ある時、

ふと時や場所・人の隙間に入ってきて、

「くわせ」にくるのでしょう。

 

最近「くわせられた~」と、

思うことがあったなら、

それは何かの変わり目で、

何か変革をもたらしてくれ、

その「くわせられた」なにかにあやかり、

これから良くなるということです。

 

「くわせもの」万歳です!

 

ただし、「くわせもの」自身は、

きっとさみしいものです。

 

人生には、収支があると思います。

払えば、支えられる。

払わすばかりだと、支えが得られません。

 

令和の時代に入り、

時代が新しくなり、

様々な価値観が持ち上がり消え、

また持ち上がります。

そこに必要なものは、

今、生きていること・感じることができることへの感謝なんじゃないかなあ・と、思います。

 

色々あるかもしれないけど、

元気出していこー!

時々は休みつつね。

 

木之下惠美

 

 

 

 

更年期は川渡りの時なんだね

更年期は、性ホルモンの調和がとれなくなる時期で、

特に女性は身体の構造の特性上、

男性以上に大きな影響を受けることが多々あります。

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その年齢は人によって差がありますが、

45歳から55歳ころが目安です。

 

免疫・ホルモン・神経の影響を受ける

からだとこころのあらゆる部分に

その症状が現れるため、

その訴えも定まらず、

不定愁訴と呼ばれる症状が見られます。

 

一言でいうなら、

更年期は

こころのバランスと

からだのバランスが

大きく変化をする時期です。

更年期と他の年齢域で現れる不定愁訴の最大の違いは、人生の大ターニングポイントで迎えるか否かということです。

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45歳から50歳ころの女性は、

子育てにせよ

仕事にせよ

趣味にせよ

生き方にせよ

地球上でのやり方にずいぶん慣れた頃です。

 

こんな風に生きていこう・と考えることもできるころです。

 

ところが更年期に迎える女性ホルモンの大きな変化・

閉経に伴って現れる様々な心身の変化は、

それまで生きなじんできた感覚とはずいぶん異なることになります。

 

体力

気力

肌の状態

時間の感覚

全てが変わります。

 

ひとつのものが、

ひとつのことが、

今までとは違って見えることもあります。

 

それまでの人生で経験したことがない「自分への気づき」が起こります。

女性ホルモンのやってきた仕事の大きさに気づきます。

 

更年期時期を、

人生の折り返し地点に位置する

川渡りの時期と表現する人もいます。

 

これまでは人生50年・

と言われていたのですが、

今は人生100年・と言われます。

それまでの時代の倍の寿命を

この時代は可能にしています。

 

人生50年と言われていた今までは、

更年期問題は少数派の問題で、

大勢の問題ではなかったかもしれません。

けれど今は違います。

 

厚労省が公開した「平成29年簡易生命表」によれば、日本人の「平均寿命」が過去最高を更新して、男性は81.09歳、女性は87.26歳だそうです。また、内閣府公表の高齢社会白書「平均寿命の将来推計」によると、平均寿命は今後も伸びると予想され、2060年には男性は84.19歳に、女性は90.93歳になるかもしれないようです。ちなみに明治の終わり頃の平均寿命は、男性で43歳、女性で44歳程度だったようです。

 

明治時代の平均寿命の倍の人生を

生きられる時代に生きている

わたしたちに課せられたものは

何なんだろう。

 

ホロスコープという

地球からみた宇宙の時空から

更年期を考えてみました。

 

ホロスコープでみる

太陽や月、金星や火星、

水星や木星土星は、

人間の発達年齢域の中で、

テーマのように取り上げられ

成長すると考えられています。

 

例えば、

月は

快不快などの情動反応や

原始的な感情を示し、

0歳から7歳までに、

 

水星は

コミュニケーションや

情報のとり方や知性のあらわれ方を示し、

8歳から15歳に

基本を発達させると考えられています。

 

ちなみに更年期時期となる

45歳~55歳の発達年齢域を持つ星は木星です。

 

木星は、

発展と成長、

成功と幸福を発達させる星です。

 

人生の成功ってなんだ?

という疑問を解決するために働きます。

 

次にくる土星は完成形を求めますが、

その発達年齢域は、56歳から70歳です。

 

成功から完成へ

その時期に現れる更年期は、

人生を考えさせ、

今までの伸びしろとは違う時空を望みます。

 

更年期の時期にあたる木星から土星の年齢、

成功から完成形を作り上げようとする時期は、

体力や気力、

時間の感覚や、

美しいと思う感覚を、

違う目で見るように促します。

 

伸ばすより

かたちにせよ

と。

 

 

それは、

自分自身のアイデンティティ

個としての意味を、

軌道修正させるようなものです。

 

頑張ればいいわけじゃあない・と。

 

更年期は川渡りの時期、

その川の深さや広さ、

明暗はひとによってさまざまだけれど、

その向こうに行ったとき、

今までの人生では見つけられなかったものを

見つけることができるんじゃないか・

そんな風に思う私は

54歳になったところです。

あと1年の木星年齢域、

そろそろ土星年齢域も対岸に見えてきなたあ・と感じ始めています。

 

あなたの川はこれからですか

もう過ぎましたか

それとも

まさに今渡ろうとしているところでしょうか

 

それぞれの川渡りですが、

ひとりじゃあないからね。

わたしも時空を感じ、

ここにいます。

 

木之下 惠美

 

時代が「何を」?と聞いてくる

甥っ子と海に行ったからか、

「何を」 という言葉が、

ふっと心に入ってくる。

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実現する方法はいくらでもある時代だから、

「何を」 に心を向けるといいんだ

って、色々な人が言うんだと思う。

 

特別な思いがあるひと以外、

ほとんどの日本人は、

学生時代は「何を」を探し続けて、

漠然とそれとも確信的に、

「何を」を決めて、

進路を進み始める。

 

私は小さい頃、

絵を描く人になりたかったし、

その次は宇宙飛行士になりたかった。

そこからどこをどうさまよったかわからないうちに、大学を出て周りががいいよというところに勤めた。

 

1980年代、いつのまにか主体性がなくなって、

これはいかん!と引き戻る気持ちが膨らんだころ、

体調を崩して「何を」は空中に浮遊した。

空中に浮遊した「何を」は掴みきれず、

よく見えなくなっていった。

そして、

たまたまそこにあったものを掴んだ。

周りからいいよと言われたものだけれど。

 

掴んだそれは、

ひとの心と身体と命と、

自然と空間と時間を見つめる学問。

自然療法とも言う。

 

2000年代に入ると、

体調は普通に戻り、

自然療法を、

ひとと自然と時空を、

仕事にしている自分がいた。

 

2019年5月

「何をするかが大切だ。どうするかじゃあなくて。」

という言葉が心に入ってきた令和の始まり。

 

2020年は来年だけれど、

「何を」ってなかなか見つかるものじゃあない。

けどね、自然療法を仕事にしている私がひとつ思うことは、

この世で見つけたい生きてきてよかったなあって思うための「何を」は、

自分の内側の一番真ん中の心臓の底のあたり(自然療法では太陽神経叢・たいようしんけいそうと言ったりします)にあるから。

 

心にふと映ったものそのままじゃなくて、

心臓の奥の太陽神経叢というところあたりから、

いつかどこかで、自分でも気づくかたちで、必ず外側に映し出されるから。

 

そしてそれは皆、

違う時違う場所で見つけると思う。

 

ただね、

心臓の底にある深い心の中のようなものも入っている太陽神経叢は、

ごちゃごちゃした気持ち、

いわゆるよくない感情が入ってくると、

詰まってしまうことが往々にあるから、

何より胸を張って生きなきゃあいけない。

「何を」を見つける前にね。

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そして私の「何を」を心の底に見つけ映す人生も続く。